SW2.5ビルド「タイプ」別概論 魔法アタッカー概論
ソード・ワールド2.5 初心者向けビルド講座

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SW2.5ビルド「タイプ」別概論 魔法アタッカー概論について

このページはソード・ワールド2.5(SW2.5/ソドワ)における キャラクターのビルド(データ構成)の作り方 を初心者向けにわかりやすく解説するシリーズのページです。
「タイプ」別概論 では、ソード・ワールド2.5のビルドを5つの「タイプ」に分けてそれぞれ解説していきます。
ぜひ最後まで読んでいってください。
また、 もしよければ周りの方に共有 してください。

現在、ビルド講座は 12ページを公開中で随時更新中 です。目次は以下のページにあります。
合わせてご覧ください。

「魔法アタッカータイプ」とは?

魔法アタッカータイプは魔法使い系技能などを習得し、魔法によって攻撃するキャラクターです。
基本的に後衛から攻撃を行います。

「近接アタッカータイプ」や「ヒーラータイプ」とは異なり、必ずしもパーティーに必要不可欠なわけではないため、難しい立ち位置です。
「バファー/デバファータイプ」の方が好まれる場合もあります。

しかし「魔法アタッカータイプ」は魔法ダメージを与えることが可能です。
防御点が高い敵と戦う時には大活躍できるでしょう。

「魔法アタッカータイプ」の王道ビルド

当サイトでは初めてソード・ワールド2.5を遊ぶ人もキャラクターが作りやすいように、「王道」なビルドを紹介しています!

「魔法アタッカータイプ」の王道ビルドとして「ソーサラー」「マギテックシューター」「フェアリーテイマー」を紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。

各技能の特徴

魔法使い系技能は7個ありますが、これらと「タイプ」の適性は以下のようになっています。

魔法
アタッカー

ヒーラー
タイプ

バファー
/デバファー

ソーサラー

5

0

1

コンジャラー

1

3

4

プリースト

1

5

1

マギテック

5

3

1

フェアリー
テイマー

5

4

4

ドルイド

2

0

5

デーモン
ルーラー

3

0

3

「5」が適性が最も高く、「0」は適性が全くありません。

これについて詳しくは「魔法使い系技能総論」をご覧ください。

このページでは「魔法アタッカータイプ」への適性が高い以下の5つの技能について解説します。

  • ソーサラー技能
  • マギテック技能
  • フェアリーテイマー技能
  • ドルイド技能
  • デーモンルーラー技能

ソーサラー技能

ソーサラー技能は「魔法アタッカータイプ」といえばこれと言う技能です。
とにかく使える攻撃魔法が多く、6レベルまでで5つの攻撃魔法が使用可能で、対象や形状も様々です。

「魔法で攻撃するキャラクターをしたい」というときはまずソーサラー技能を選べば間違い無いでしょう。

なお、サプリメント『メイガスアーツ』ではソーサラー技能とコンジャラー技能を両方習得することで「深智魔法」と言う特殊な魔法が使えるようになると言うルールが追加されています。

マギテック技能

マギテック技能は少し特殊で、シューター技能と合わせて「マギテックシューター」(略称:マギシュー)として使うことで「魔法アタッカータイプ」として使うことができます。

2つの技能のレベルを伸ばす必要があり、難しいものの、攻撃と回復を両立させることができるとても強力なキャラクターを作ることができます。

フェアリーテイマー技能

フェアリーテイマー技能は『ルールブックII』で登場する技能です。
6つある属性のうち4つを選んで使用するというもので、特に火属性には攻撃魔法が多数あります。

選ぶ属性によって「魔法アタッカータイプ」「ヒーラータイプ」「バファー/デバファータイプ」のいずれとしても活躍できるオールラウンダーな技能です。

また、サプリメント『メイガスアーツ』でルールが追加されており、これを使うとさらに強力になります。

ドルイド技能

ドルイド技能はサプリメント『モンストラスロア』で追加された魔法使い系技能です。
基本的には「バファー/デバファータイプ」として使用することになりますが、敵を攻撃する魔法もあります。
しかしこれらは魔法ダメージではなく、物理ダメージをあたえるものであるため注意が必要です。

デーモンルーラー技能

ドルイド技能はサプリメント『モンストラスロア』で追加された魔法使い系技能です。
基本的には自身を強化して魔法戦士として戦うか、魔神を召喚して魔神をサポートすることで戦うのがメインとなりますが、魔神のサポートの合間で攻撃魔法を使用することもできます。

バード技能

バード技能も【終律:春の強風】【終律:冬の寒風】などを使うことで、「魔法アタッカータイプ」として活躍することができます。
バードについては以下で解説します。

「魔法アタッカータイプ」の特徴

「魔法アタッカータイプ」は後衛から攻撃を行うという点で「遠隔アタッカータイプ」と似ています。
「遠隔アタッカータイプ」との違いは以下の2つです。

  • 回避されないこと(マギテックシューターを除く)
  • 与えるダメージが魔法ダメージであることと(ドルイドを除く)

魔法攻撃は「回避」されず、抵抗されても(ほとんどの場合)半分のダメージを与えることができます。
そして魔法ダメージであるため、相手の防護点が効果を発揮せず、少しのダメージだとしても確実にHPを削ることができます。

抵抗について

マギテックシューターの場合、ここの記述は関係ありません。

多くの攻撃魔法は「抵抗:半減」となっています。
このような魔法は「魔法行使判定の達成値」が「相手の抵抗判定の達成値」以下の場合、ダメージが半減されてしまいます。
クリティカルもしなくなってしまいます。

なお攻撃魔法は特に表記がない場合、クリティカル値10として扱います。(『ルールブックI』p.188参照)

このため、高火力を与えるのであれば「魔法行使判定の達成値」が「相手の抵抗判定の達成値」より大きくなるようにしなければなりません。
しかし、「魔法行使判定の達成値」を高める方法は、「近接アタッカータイプ」「遠隔アタッカータイプ」で命中力を高める手段のように多くはありません。

魔力を高める方法

「魔法行使判定の達成値」を高める、すなわち魔力を高める方法としては以下のようなものがあります。

  • 知力が高いキャラクターを使用し、知力ボーナスを高める
  • 魔法使い系技能のレベルを高める
  • 《バイオレントキャスト》
  • 魔力が高くなるアイテムを使用する


魔力が高くなるアイテムを使用すると書きましたが、初期作成ではこのようなアイテムを入手できません。
なので「魔法アタッカータイプ」をする場合、知力が高くなる種族・生まれを選ぶと良いでしょう。

ほとんどの攻撃魔法では、魔力を高めることで、与えるダメージも増加します。
この点は命中力とダメージの双方を増やす必要がある「近接アタッカータイプ」「遠隔アタッカータイプ」に比べて楽な点です。

マギテックシューターの場合

マギテックシューターの場合には、以下の流れで魔法を使用します。

  • 補助動作で〈弾丸〉を強化する魔動機術を使用する(MP消費)
  • シューター技能で命中判定を行い、敵の回避力判定と比べ合いをする
  • マギテック技能でダメージを出し、敵に魔法ダメージを与える

このため、シューター技能で命中させないと、MPを無駄に消費するだけになってしまいます。
「遠隔アタッカータイプ」を参考に命中力を高めましょう。

ただしダメージは魔力を増やすことで増加しますので、上記を参考に魔力を高めることも必要になります。
技能だけでなく、能力値も器用度と知力を上げる必要があって大変ですが、その分とても強くなるのがマギテックシューターです。

バードの場合

魔力が奏力になり、知力が精神力になる以外は基本的に(マギテックシューター以外の)魔法と同じです。
どんなキャラクターを作るにしても敵の攻撃魔法やデバフの被害を減らすために精神力を上げる必要があるため、能力値はとてもシンプルに精神力を上げていくことになります。

最大火力が出るレベル

「魔法アタッカータイプ」特有の考えるべきことが「最大火力が出るレベル」です。
「魔法アタッカータイプ」は技能レベルが一定まで上がって新たな攻撃魔法を使えるようになると、一気に攻撃力が上昇します。

例えばソーサラー技能であれば、レベル1とレベル2では攻撃魔法として【エネルギー・ボルト】を使うことになります。
レベル3になると【リープスラッシュ】が使用可能になり、攻撃力がより高くなります。
以降はレベル4で【ライトニング】、レベル5で【ブラスト】を使えるようになるものの、これらは射程や形状が特殊なため、常用できるわけではありません。
レベル6で【ファイアボール】を使えるようになると一気に攻撃力が高くなります。

レベル3からレベル6に上げるには経験点が6,000点必要であり、 かなり時間がかかってしまいます
これは武器を変えればダメージが増える「近接アタッカータイプ」「遠隔アタッカータイプ」との大きな違いです。

ある攻撃魔法が使えるようになったタイミングが、その魔法使い系技能における「最大火力が出るレベル」です。
ソーサラーなら、レベル1・レベル3・レベル6などが「最大火力が出るレベル」となります。

これは技能によって異なり、フェアリーテイマーならランク5の炎属性魔法を使えるようになると威力が上がります。
マギテックシューターも同じ考え方ができて、レベル6で【バースト・ショット】が使えるようになると威力が上がります。

バードの場合も、レベル5とレベル10で使える終律が一気に変わって、威力が上がります。

魔法アタッカータイプをする際「どの魔法を使おう……?」と悩んだ場合は、そのレギュレーションにおいて「最大火力が出るレベル」になる魔法使い系技能を見るのがおすすめです。
ぜひ1つの基準にしてみてください。
とはいえ、好きな技能を使うのが一番です!

相性の良い戦闘特技

使いたい魔法の「形状」と「対象」が重要になってくるため、まずはこれらを確認してください。
なお、バード技能については別で解説します。

《ターゲッティング》

「形状:射撃」の攻撃魔法を1つでも使おうと考えるなら《ターゲッティング》が必須と言えます。

前衛に出るなら話は別ですが……。

魔法収束と魔法制御

《魔法収束》

「対象:エリア」の場合《魔法収束》がないと味方にも当たってしまうため、《魔法収束》が必須です。
また《魔法制御》の前提でもあります。

《魔法制御》

「対象:エリア」や「形状:貫通」の魔法を効率よく使うために必須の戦闘特技です。
このような魔法があれば基本的に取るべきです。

しかし《ターゲッティング》と《魔法収束》の2つが前提となるため、実質 5レベル以上でないと取得できません

《魔法拡大/数》

「対象:1体」の魔法を使う場合には《魔法拡大/数》がかなり役立ちます。

《魔法制御》か《魔法拡大/数》のうち、使う魔法にあった方をとって複数体に一気に攻撃できるようにすると良いでしょう。
1回に複数の対象を攻撃することは(「近接アタッカータイプ」や「遠隔アタッカータイプ」でも不可能ではないものの)「魔法アタッカータイプ」が最も適しています。

《鷹の目》

必須ではありませんが、敵後衛を直接攻撃できるため、かなり便利ではあります。
戦闘特技の枠が余っていれば検討すると良いでしょう。

《バイオレントキャスト》

かなり強力です。
枠があれば「魔法アタッカータイプ」なら取っておくと良いでしょう。

中高レベルから使用できる魔法使い系技能用の戦闘特技

《魔力強化》

枠さえ余っていれば取りたいですが、前提条件も難しいためなかなか難しいです。

《マリオネット》

ゴーレムを使うなら選択肢には入りますが、ちょっと難しめなので初心者の方にはあまりおすすめはしません。

《クリティカルキャスト》

魔法版の《必殺攻撃》のような戦闘特技です。
とはいえ魔法にはもともとクリティカル値が低いものというのがほとんどないため、クリティカル値を下げることでそれほど期待値は上がらないことには注意が必要です。

《ダブルキャスト》

「魔法アタッカータイプ」にはあまり向きません。
バファーであればかなり活躍できます。

魔力撃とマルチアクション

どちらも「近接アタッカータイプ」とあわせて「魔法戦士」として使用するための戦闘特技です。
「魔法戦士」であればどちらかは取得すべきですが、両方とってもなかなか使いにくいので難しいです。
詳しくは以下をご覧ください。

マギテックシューターの場合

《両手利き》

カテゴリ〈ガン〉の武器には「用法:1H」のものもあるため、《両手利き》による2回攻撃も考えられます。
とはいえ命中へのペナルティが発生することと、「用法:2H」でないと効果を発揮しない魔動機術があることに注意が必要です。

《狙撃》

遠隔アタッカー向けの戦闘特技として《狙撃》があります。
かなり珍しい主動作で使う戦闘特技で、手番1回分の主動作を失う代わりに、次の手番で攻撃した際のダメージを増やせるという効果です。

狙撃をする際は奇数ラウンドしか効果を発揮しないスキルと組み合わせるのがおすすめです。
エンハンサー技能の練技【キャッツアイ】【マッスルベアー】やアルケミスト技能の賦術【クリティカルレイ】などがおすすめです。

なお「用法:2H」でないと効果を発揮しないため注意が必要です。

バード技能の場合

《楽素転換》

楽素を変換できるため、使いたい呪歌と終律(と特殊楽器)によっては必須となります。

《シュアパフォーマー》

抵抗されなくなるというとても強力な戦闘特技です。
自身の精神力が低くても、敵の精神抵抗力が高くても、強力な攻撃ができるようになります。

《スキルフルプレイ》

演奏判定を2回できるようになるため、試行回数で高い奏力を高めることができます。
《シュアパフォーマー》とどちらかを選択すると良いでしょう。

《終律増強》

「魔法アタッカータイプ」メインとして使うならかなり強力な戦闘特技になります。

《呪歌追加》

呪歌や終律を追加で習得できます。
こちらは「バファー/デバファータイプ」をメインとして使う際に検討することになるでしょう。

《特殊楽器習熟》

〈特殊楽器〉を使うことができるようになります。
かなり便利な武器もあるため、とてもおすすめです。

《ハーモニー》

こちらは「バファー/デバファータイプ」としてしか使用できません。

相性が良いサブの技能

最後に、「魔法アタッカータイプ」におすすめのサブの技能を解説していきます。

技能に関わらず相性が良い技能

同じく知力を必要とするスカウト技能・レンジャー技能・セージ技能との相性は良いです。
基本的にこれらのいずれかとメインとなる魔法使い系技能の2つを伸ばしていけば問題ありません。

また、高い知力を活かすためにウォーリーダー技能の【陣率:軍師の知略】を使うのもおすすめです。

ウォーリーダー技能はサプリメント『バトルマスタリー』掲載の技能で、スカウト技能以外で唯一先制判定が可能な技能です。

魔法は移動に制限を受けることから、ライダー技能を取得して「搭載」能力を持つ騎獣に乗るのも1つの手となります。
「搭載」能力を持つ騎獣にはペガサスなどがいます。

またドルイド技能は補助動作でできることが多く、MPも伸びるため選択肢になります。
特にレベル1から使える【ウィングフライヤー】が強力なため、1レベルだけでも習得しておく価値があります。

ソーサラー

ソーサラーの場合、『メイガスアーツ』を導入すればコンジャラーと合わせることで「深智魔法」を使えるようになるというメリットがあります。

深智魔法を使う魔術師を「ウィザード」と呼びますが、「ウィザード技能」は存在しません。

鎧が着ると制限を受けることと、主動作を使うことがネックになります。
そのため、他に相性が良いのは補助動作でいろいろできるアルケミスト・ジオマンサーあたりでしょうか。

フェアリーテイマー

妖精を召喚すると、自分が主動作ですべきことがなくなります。
そのため、主動作を使う戦士系技能との相性も悪くなく、どの技能と組み合わせても活躍できます。
金属鎧を着ても召喚した妖精は影響を受けないので、鎧を着ることも可能です。

マギテックシューター

マギテックシューターの場合、命中力が大事になるため、エンハンサー技能を習得して【キャッツアイ】を獲得するのはほぼ必須となります。
マギテック技能とシューター技能を伸ばす必要があるため、あと1つスカウト技能・レンジャー技能・セージ技能のいずれかを習得すると、他の技能の習得は難しくなります。

ドルイド

ドルイドはあくまでもバファーとしての役割がメインとなりますので、そちらをご覧ください。

デーモンルーラー

自身を強化する魔法が多いことと魔神を召喚することで主動作でなにもしなくてもよくなるため、「近接アタッカータイプ」メインで魔法戦士として使うことも考えられます。

そうでない場合、やはり補助動作でなんやかんやできるライダー・アルケミスト・ドルイド・ジオマンサー・ウォーリーダーあたりがおすすめです。
ただし魔神を使役している場合、ライダーやジオマンサーはやることが増えすぎて大変です。初心者の方にはあまりおすすめできません。

「魔法アタッカータイプ」の王道ビルド

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