SW2.5ビルド「タイプ」別概論 遠隔アタッカー概論

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このページはソード・ワールド2.5(SW2.5/ソドワ)における キャラクターのビルド(データ構成)の作り方 を初心者向けにわかりやすく解説するシリーズの1ページです。

ぜひ最後まで読んでいってください。

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現在、ビルド講座は 10ページを公開中で随時更新中 (最終更新日:2024/6/14)です。目次は以下のページにあります。

合わせてご覧ください。

「遠隔アタッカータイプ」とは?

遠隔アタッカータイプはシューター技能を習得し、弓か弩を使って攻撃するタイプのキャラクターです。

基本的に後衛から攻撃を行います。


遠隔アタッカータイプが最も注意すべきことは1つだけ、攻撃を当てることです。

遠隔アタッカータイプになれる技能

ソード・ワールド2.5の遠隔攻撃には2種類、射撃攻撃と投擲攻撃があります。(『ルールブックI』p.139参照)


このうち、射撃攻撃はシューター技能でしか行えません。

そのため、原則として遠隔アタッカータイプはシューター技能を持つことになります。


ただし、投擲攻撃はシューター技能だけではなく、ファイター技能やフェンサー技能、バトルダンサー技能でも可能です。

投擲についてはも

マギテックシューター(マギシュー)について

魔法使い系技能の1つである「マギテック技能」とシューター技能をあわせたマギテックシューター(いわゆる「マギシュー」)は、武器カテゴリ〈ガン〉を使用する、特殊なアタッカーです。

マギテックシューター(マギシュー)については「魔法アタッカータイプ」で説明します。

とはいえ、このページの内容も参考になります。合わせてご覧になってください。

「遠隔アタッカータイプ」は命中力が命

前述の通り、遠隔アタッカータイプが最も注意すべきことは1つだけ、攻撃を当てることです。

シンプルですね。


「近接アタッカータイプ」の場合には、もし命中しなかったとしても、前衛に立つという最低限の仕事ができています。

しかし、遠隔アタッカータイプは基本的に後衛にいるため、攻撃を命中させないと、何もできません。

そのため、とにかく命中を意識しましょう。

命中力の基準について

さて命中力がどのくらいだと攻撃が当たるのでしょうか?

『ルールブックI』p.429から先を読み、魔物データを見た上で、どのくらい命中力があると大丈夫かを考えましょう。


初期作成ではボスは多くの場合、魔物レベル3の魔物が選ばれます。

魔物レベル3の魔物のデータを見ると、回避力が4の魔物が多いです。


命中力判定の基準値と魔物の回避力がそれぞれどのくらいだと成功率がどのくらいになるかは、以下の判定シミュレーターを使って簡単に調べることができます。

この際、モードは「達成値の比べ合い」にして、「能動」の「基準値」を命中力判定の基準値に、「受動」の「基準値」を魔物の回避力にしてください。

他の数値はいじらなくて大丈夫です。

結果を言ってしまえば、命中力が5以上ないと、回避力が4の敵には 半分以上の攻撃をかわされてしまいます

命中力が6あればそれなりに当たり、7あればほぼ全て当たると思って大丈夫です。


初期作成の場合、 遠隔アタッカータイプでダメージを与えるなら命中力が「5」か「6」以上 と覚えておくと良いです。

かなり器用度が高くないといけません。

命中力を上げる方法

命中力を上げるにはどうすれば良いのでしょうか?

命中力は「戦士系技能レベル」と「器用度ボーナス」が影響するので、これらを上げるのは大事です。

器用度が高くなる「種族」と「生まれ」を選び、戦士系技能のレベルを2にしておくのが安心です。


命中は高いに越したことはない です。

以下で命中力を上げる方法を紹介します。

戦闘特技

戦闘特技《牽制攻撃》を使うことで、攻撃が命中しやすくなります。なお《〇〇攻撃》という戦闘特技は多数ありますが、遠隔攻撃で使用できるものは少ないので注意が必要です。


近接攻撃と異なり、《斬り返し》や《両手利き》を使うことはできません。

〈ガン〉を使用するマギテックシューター(マギシュー)であれば《両手利き》が可能です。
マギテックシューターについては「魔法アタッカータイプ」をご覧ください。

武器

カテゴリ〈ボウ〉(弓)やカテゴリ〈クロスボウ〉(弩)の武器は基本的に命中力へのボーナスがありません。

必筋値を元に選ぶと良いでしょう。


なお、弓と弩のどちらがおすすめか、については後述します。 

練技

エンハンサー技能を習得すると、1レベルごとに1つ「練技」を使えるようになります。

練技【キャッツアイ】を取って使用することで命中力を高められます。


エンハンサー技能はBテーブルなので、1レベル取得するのに必要な経験点はわずか500点です。

かなりおすすめの方法です。

魔法

マギテック技能の魔動機術【ターゲットサイト】は1レベルから使用可能で、命中力を高めることができます。

どちらの技能もAテーブルなので、経験点を考えると少し習得は大変ですが、シューター技能がBテーブルのため不可能ではありません。

ドルイド技能の森羅魔法【ウィングフライヤー】は近接攻撃にしか効果がありません。ご注意ください。

「遠隔アタッカータイプ」はどうあるべきか

「遠隔アタッカータイプ」は「近接アタッカータイプ」と異なり、前衛に立つわけではないので、ただ攻撃を与えるだけではそれほど活躍できません。

活躍する方法を考えてみましょう。

高火力を出す

前衛に立つわけではないので、前衛としての役割を果たすことはできません。

しかし、その分で回避や防護点を考える必要がなくなります。


その分を活かして高火力を出して「メインアタッカー」のように振る舞うこともできます。


例えばエンハンサー技能の練技【マッスルベアー】やアルケミスト技能の賦術【ヴォーパルウエポン】などがあります。

さらにシューター技能には専用の戦闘特技である《狙撃》もあり、これらを活かすことになります。

敵の後衛を攻撃する

戦闘特技《鷹の目》を使用して敵の後衛を直接攻撃を行うことで、特殊な役割を果たすことができます。

敵の後衛には、敵を回復したり、ちまちま遠隔攻撃をしてくる、味方の前衛にとってめんどくさい敵が多々います。

そこを直接攻撃できるのは「遠隔アタッカータイプ」の強みです。

サポートを重視する

シューター技能はBテーブルのため、習得に必要な経験点が少なくなります。

その分、「ヒーラータイプ」や「バファータイプ」のような役割を兼任することもできます。

前衛に立つ

前衛に立つこともなしではありません。

ただし、シューター技能で回避判定を行うためには戦闘特技《射手の体術》が必要ですが、これはシューターレベルが7以上ないと取ることができません。


しかし、シューター技能には防具に関する制限がないため、金属鎧を着込むことで強引に前衛に立つこともできます。

こうすることで回避判定を行えなくてもなんとかなる場合もあります。


「遠隔アタッカータイプ」が前衛に立つメリットとしては、戦闘特技《鷹の目》なしに敵の後衛を攻撃することができることがあります。

これはシューター技能を持たずとも、ファイター技能やフェンサー技能やバトルダンサー技能を用いて、投擲攻撃を行うことでも実現可能です。


前衛に立つ場合には以下のページも参考にしてください。

弓か弩か投擲か

弓・弩

「カテゴリ〈ボウ〉(弓)やカテゴリ〈クロスボウ〉(弩)の武器のどちらを使用すべきか」を難しく考える必要はありません。


クロスボウは『ルールブックI』p.313にあるように、威力が高く、追加ダメージもボウに比べて高いかわりに「筋力ボーナス」の加算がありません。

キャラクターの筋力の値を見て、どちらを選ぶとダメージが強くなるか考えましょう。

筋力が高いならカテゴリ〈ボウ〉の武器(弓)を使い、筋力が低めならカテゴリ〈クロスボウ〉の武器(弩)を使うことになります。


ボウで使う〈矢〉の方が、クロスボウで使う〈太矢〉より安いですが、あまり気にしなくて大丈夫だと思います。


どちらが高ダメージを出せるかは、ぜひ判定シミュレーターを使って調べてみてください。

ガン

〈ガン〉での攻撃にはマギテック技能が必要になります。〈ガン〉を使うキャラクターについては「魔法アタッカータイプ」で説明します。

投擲

投擲攻撃はシューター技能だけでなく、ファイター技能・フェンサー技能・バトルダンサー技能でも可能です。

グラップラー技能は投擲攻撃ができません。


投擲攻撃を行う場合、Bテーブル技能で比較すると、回避を行うならフェンサー技能で鎧を着込むならシューター技能となります。

とはいえシューター技能の場合は基本的に弓・弩を使えばよいでしょう。


ファイター技能・バトルダンサー技能を使う場合にはあくまでサブの選択肢として〈投擲〉武器を考えるのがおすすめです。

いずれにせよ初心者の方には難しめのキャラクターとなります。

〈ウォーターバルーン〉

サプリメント『エピックトレジャリー』に掲載されているカテゴリ〈投擲〉の武器として、〈ウォーターバルーン〉があります。

これは魔法ダメージを与えられるという珍しい特徴があります。

〈テムスガルドの〇〇〉

同じくサプリメント『エピックトレジャリー』に掲載されているカテゴリ〈投擲〉の武器として、〈テムスガルドの〇〇〉があります。

これは盾とあわせて強力な効果を発揮する武器です。

詳しくは以下で解説します。

相性の良い戦闘特技

最初にとるべき戦闘特技は《ターゲッティング》でほぼ確定 です。

これがないと、前衛に立たない限り誤射(『ルールブックI』p.137)が起きてしまいます。


次は敵後衛へ攻撃したいなら《鷹の目》、命中が不安なら《牽制攻撃》といった感じでしょうか。

困ったら《武器習熟》もありです。


なお、《牽制攻撃》は「適用:1回の武器攻撃」なので使用可能ですが、《全力攻撃》などは「適用:1回の近接攻撃」なので使用不可能です。

このように《〇〇攻撃》という戦闘特技は多数ありますが、遠隔攻撃で使用できるものは少ないので注意が必要です。


前衛に立つ場合には《ターゲッティング》と《鷹の目》は不要です。

その代わり《防具習熟》が選択肢になります。

狙撃をするなら

遠隔アタッカー向けの戦闘特技として《狙撃》があります。

かなり珍しい主動作で使う戦闘特技で、手番1回分の主動作を失う代わりに、次の手番で攻撃した際のダメージを増やせるという効果です。


狙撃をする際は奇数ラウンドしか効果を発揮しないスキルと組み合わせるのがおすすめです。

エンハンサー技能の練技【キャッツアイ】【マッスルベアー】やアルケミスト技能の賦術【クリティカルレイ】などがおすすめです。

ドルイド技能の森羅魔法【ウィングフライヤー】は近接攻撃にしか効果がありません。ご注意ください。

投擲の場合

投擲用の戦闘特技として《スローイング》があります。

〈ポーション〉を投げられる能力と見せかけて、命中力判定へのボーナスがあることが強力な戦闘特技です。


前衛から敵の後衛に向けて投擲する場合、後衛は回避力が低いことが多いためなくてもなんとかなる場合もあります。

とはいえ、存在はなんとなくでも覚えておいてください。

サブの技能

シューター技能はBテーブルなので、経験点が少なくすみ、他の技能に経験点を割くことができます。

器用度が高い必要があるため、器用度が大事になるスカウト・レンジャーとは相性が良いと言えます。


また上記の「狙撃をするなら」で述べたエンハンサー技能・アルケミスト技能・ドルイド技能は、どれも補助動作で使って活躍できるので相性が良いです。

他にも騎芸【高所攻撃】は遠隔攻撃にも効きますし、【遠隔指示】で前衛を増やせるのでライダー技能とも相性が良いと言えます。


さらに回復すべき味方がいないとやることがなくなりがちなプリースト技能や、妖精を召喚するとやることがなくなりがちなフェアリーテイマー技能と組み合わせるのも面白いです。

特に《ターゲッティング》と相性が良いフェアリーテイマー技能は相性が良いです。


なお、マギテック技能を組み合わせるパターンは「魔法アタッカータイプ」で説明します。

併せて読んで欲しいページ

キャラクタービルドをいろいろ解説しています

現在、ビルド講座は 10ページを公開中/随時更新中 です。目次は以下のページにあります。

初心者向けの情報 はこちらにまとめています。

「種族や技能ってどんなのがあるの?」って人はぜひ以下のページを見てください。

また、ソード・ワールド2.5などのTRPGのキャラクターシートを保管・共有できるWebサービス「ゆとシート」の使い方を以下で公開しています。

ぜひどれもご覧ください!