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バード技能について
バード技能は『ルールブックII』で追加された、その他系技能です。
1レベルごとに「呪歌」または「終律」を習得することができます。
「呪歌」は主にバフやデバフができます。
「終律」は主にダメージを与えたり、HP・MPを回復したり、できます。
最大の特徴は、「呪歌」も「終律」も、使用するのが主動作であることです。
そのため、主動作メインとなる、戦士系技能や魔法使い系技能との相性は、あまり良くありません。
そこで、バード技能を使う場合、バード技能をメインに据える必要があります。
初期作成のバード
ぶっちゃけ、初期作成のバードはかなり難しいです。
ソード・ワールド2.5において、初期作成には「冒険者レベル2まで」というルールがあります。
そのため、経験点的には可能なものの、バード技能を3レベルまで上げることはできません。
バード技能は3レベルから「ペット」(『ルールブックII』129頁)が使用可能になります。
……という話は置いておいて、まずは初期作成のバードについて紹介します。
初期作成バードの技能構成
バード技能を1レベルないし2レベル習得し、残りの経験点でスカウト・レンジャー・セージのいずれかを習得するのがおすすめです。
残った経験点では、補助動作で使えるBテーブル技能、例えばライダー・アルケミスト・ジオマンサー・ウォーリーダーなどを習得していくのがおすすめです。
フェアリーテイマーと組み合わせる
フェアリーテイマー技能は、主動作を使う魔法使い系技能ではありますが、2レベル以降で使え基本妖精魔法【サモンフェアリー】を使用すると、妖精を召喚し、その代わりに自分自身は妖精魔法を使用できなくなります。
最初のラウンドには【サモンフェアリー】を使って、以降はバード技能を使う、という方法が取れます。
この場合、フェアリーテイマー2レベル、バード1レベルを取り、残りの経験点でスカウト・レンジャー・セージのいずれかを習得するのがおすすめです。
初期作成バードの呪歌・終律
まぁ、一番使いやすくて無難なのが呪歌【モラル】です。
相手にも有効とは言え、命中力+1はかなり便利です。
他に便利なものとしては【アーリーバード】があります。
また、味方次第では【レジスタンス】や【バラード】も役立つかもしれません。
終律
1レベルの場合、終律を習得しても、楽素を貯められないので、使うことができません。
2レベルならば、終律を習得することも選択肢になります。
呪歌【モラル】で高まる楽素が「高揚⤴」であることから、合わせるならダメージを与える【終律:春の強風】になります。
2レベルだと(戦闘特技《呪歌追加I》を習得しない限り)【終律:春の強風】か【終律:冬の寒い風】のみが候補となります。
効果はどちらも同じ(異なるのは属性のみ)です。
《呪歌追加I》の場合
戦闘特技《呪歌追加I》を習得することで、初期作成でも3つの呪歌・終律を使用することができるようになります。
ここで初めて、ヒーラーとしての活躍ができるようになります。
「2d+2+精神力ボーナス」で巧奏値13を超えることは(精神力が高いグラスランナーであったとしても)あまり現実的ではないことを踏まえると、「魅惑♡」の楽素を得られる呪歌は【サモン・スモールアニマル】か【サモン・フィッシュ】だけです。
戦闘ではなかなか使いにくく、難しさがあります。
また、戦闘外での呪歌・終律の使用については、あまり推奨されない場合もあるようです。
この辺はGMや他の参加者と相談しておくとよいでしょう。
初期作成バードの戦闘特技
初期作成バードにおすすめの戦闘特技は以下の通りです。
- 《呪歌追加I》
- 習得できる呪歌・終律の数が増えるため、より柔軟な戦闘が可能になる
ただし、フェアリーテイマー技能と組み合わせるなら《ターゲッティング》など、他に習得する技能に合わせて柔軟に決める必要があります。
選択肢としては《特殊楽器習熟》もあります。
ただ、初期作成だとギリッギリで一応〈シンバルシールド〉を買えますが……ちょっと資金的に厳しいです。
なのでおすすめはしません。
初期作成バードのアイテム
初期作成バードの場合、〈楽器〉は100Gのものでもいいですが、〈明音のフルート〉までは手を出してもいいかもしれません。
あとは他の技能のアイテムに手を伸ばすことになります。
お金はあまりガチなので、アルケミスト技能と相性が良いかもしれません。
参考
バードの成長
バードの成長、高レベルキャラクター作成においては、 戦闘特技をどう取得するかが鍵 となります。
6種類の専用戦闘特技のうち、どれを取得するかによって、かなり戦い方が変わってきます。
バード特有の戦闘特技
- 1レベル〜
- 《呪歌追加I》
- 《特殊楽器習熟》
- カテゴリ〈特殊楽器〉を使用可能になる
- 3レベル〜
- 《楽素転換》
- 《シュアパフォーマー》
- 「抵抗:半減」が「抵抗:必中」になる
- 5レベル〜
- 《ハーモニー》
- ペットと共に呪歌が可能
- 7レベル〜
- 《呪歌追加II》
- 《スキルフルプレイ》
- 演奏判定が2回可能になる
- 13レベル〜
- 《呪歌追加III》
特殊楽器を使う吟遊戦士型
魔法戦士ならぬ、吟遊戦士型について考えてみます。
《特殊楽器習熟》を習得する場合、特に武器として使用できる〈バラスマラカ〉〈パーカッションフレイル〉〈ストリングボウ〉については、これらを使用可能な戦士系技能の習得をすることになるでしょう。
武器として使える特殊楽器と対応する技能
アイテム | 対応する戦士系技能 |
〈バラスマラカ〉 | ファイター技能 |
〈パーカッションフレイル〉 | ファイター技能 |
〈ストリングボウ〉 | シューター技能 |
そして、この楽素を元に、終律を撃つことになります。
終律で攻撃することになる以上、《シュアパフォーマー》と《スキルフルプレイ》のいずれか、できれば両方を習得しておきたいところです。
バード技能はBテーブルで、かつ《シュアパフォーマー》と《スキルフルプレイ》の存在で、抵抗を抜くことが容易という、魔法使い系技能との差別化点があります。
一方で、《魔力撃》《マルチアクション》がないという難しさもあります。
さらに、特殊楽器として使える武器は3種類のみで、中〜高レベルでは威力が足りないこともあります。
ちょっと難しいですが、工夫次第ではかなりの活躍ができると思います。
呪歌で楽素を貯めて終律を撃つ場合
こっちがいわゆる一般的なバードです。
味方へのバフを考えれば、《ハーモニー》は必須です。
巧奏値以上として追加楽素を得るためにも、終律を考えても、《スキルフルプレイ》も必須になってきます。
高レベルになってくると、〈楽素のリュート〉や〈ミューズのホルン〉が強力なため、《特殊楽器習熟》もおすすめです。
一方、《呪歌追加》については、必ずしもとらなくても、十分戦えるかもしれません。
鼓咆【勇壮なる軍歌】
ウォーリーダー技能で獲得できる鼓咆【勇壮なる軍歌】があると、バード技能の呪歌の対象を制限できます。
デバフを使う場合にはあるとかなり便利です。
バード技能を使う際の注意
- 楽素の管理
- ちょっと大変ですが、しっかりやりましょう
- MP消費がない分、だと思っておきましょう
- 呪歌の効果範囲と効果の重なり
- ルールをしっかり確認しておきましょう
- 特にバード技能が1レベルの場合には、効果範囲に注意が必要です
- 終律の射程
- 特にバード技能が1レベルの場合には、射程に注意が必要です
ペットについて
3レベルから使用可能となるペットについては、ちょっと特殊なところもあるので、ルールを読んでおきましょう。
特に注意いただきたいのが下記の点です。
- 達成値
- 戦闘特技《ハーモニー》を習得時には、その効果も確認を!
- 効果範囲
- 1日3曲の制限と「歌わない」選択
バード技能を用いる「王道」ビルド
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