ゲームマーケット体験記 ソドワ同人誌を作るまで 前編:企画・執筆・編集
しゃちほこ丸のソード・ワールド2.5ブログ

2024/12/30公開
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ブログでは僕が考えたことを、基本的に考えた順に書いています。
他のページよりも気軽に書かせてもらってます。
ご了承の上、お読みいただければ幸いです。

ゲムマ秋で同人誌を頒布しました!

ご存知の方も多いかもしれませんが、2024年11月17日に開催されたゲームマーケット2024秋にて、ソード・ワールド2.5(SW2.5/ソドワ)の同人誌を頒布しました!

どんな同人誌かというと、ソード・ワールド2.5で「 和風 ファンタジー」風の冒険をするための 同人サプリメント です。
オリジナルの島を舞台に、独自の種族や技能も登場する大ボリュームになっています! なお、かなりの部分を 無料 で読めます。
詳しくは以下をご覧ください。

さて、今回はこの同人誌の 企画から頒布までの過程 を振り返っていきます。今回は前編ということで、企画・執筆・編集についてです。
「同人誌を作ってみたい!」という方の参考になれば幸いです。
「印刷せずに電子版だけ出したい」という方にも参考になると思います!

なお、「ソード・ワールド2.5などのTRPGの同人誌を作りたいけど悩んでいる」という方はTwitter(@syachi_hoko_trp) ぜひお気軽にご相談 ください!
企画の相談にも乗りますし、編集や印刷所選びなど、お手伝いできるかもしれません。

もっとソード・ワールド2.5の同人誌を見たい!!
皆さんの「好き」が詰まった同人誌を読みたい!!

そんな思いでやっていきます!

全体の流れ

今回の同人誌を作成した流れとしては、概ね以下のような感じになっています。

  1. 企画
  • どんな本を出すか考える
  • スケジュールを仮組みする
  1. 執筆
  • ルール/データを作成する
  • 原稿を執筆する
  1. 編集
  • 入稿形式にあわせて編集する
  1. 入稿
  • 印刷所に注文する
  • 印刷所に原稿データを送る
  1. 当日
  • 届いた同人誌を会場に持っていく
  • 会場で頒布する

これらについて、1つずつ詳しく説明していきます。

企画

そもそも『シナノシマ』の素案については1年半前、2023年5月に考え始めていました。そして6月には既に当サイトで公開しています。
しかし、当時は他にいろいろやることがあったので同人誌制作は保留としていました。

2024年の3月下旬、ゲームマーケット2024秋での頒布を目標として、改めて制作を開始しました。
この頃にしたのはおおまかなスケジュール作成と協力者探しです。

スケジュール作成

かなり余裕を持って終わるようなスケジュールを作成しました。
結果として遅れが発生しましたが、意識としては良かったんじゃないかと思います。

スケジュール

協力者探し

シナリオ執筆を依頼したDKPさんとはやみーさん、通信販売を依頼したハリィさんにお声がけして了承をいただき、Discordサーバーを作成しました。

振り返ると、シナリオ執筆を依頼していたDKPさんやはやみーさんに背中を押されて何とか完成させることができました。半年間モチベーションを維持するの、人によると思いますが、 1人ではなかなか難しい です。
とっても大事なフェーズです。

一緒に作ってくれる仲間を探すには?

そういう意味では、Twitterアカウントを開設して「TRPG界隈」「オンセ界隈」に飛び込んでからの コミュニティ形成が一番苦労した ところかもしれません。
シナリオ執筆をしたことがきっかけでDKPさんと知り合って、コミックマーケット102で頒布したソード・ワールド2.5の同人シナリオ集『冒険者の旅路』の作成に誘っていただいたのはかなり大きな経験でした。あの時シナリオ執筆が嫌になって飛ばなくて本当によかった……。

これについて「私には一緒に作ってくれる人がいない」という方に向けておすすめすることがあるとすれば、 とにかく積極的に動いてみること です。
私の場合にはシナリオをいくつか執筆して TALTOに公開 したことで繋がりが増えました。
もちろん野良卓(Twitterで参加者を募集しているセッション)に参加したり、 GMとして野良卓を開催する のも大事だと思います。

あとはなるべく嫌われないように気をつけることでしょうか……。
私も上手くできているわけではないのですが、なるべく攻撃的なツイートをしないように、フォロワーの方々が興味のないツイートをしないように、うるさ過ぎると感じられないように、気をつけています。

ゲムマ申込

ゲームマーケット2024秋の参加申込については、一緒に出展したDKPさんにお任せしましたが、基本的にはGoogleフォームに回答するだけですので難しいところはありません。
決意すれば書けると思います。

初めてで、同人誌の頒布であれば半卓(横180cm縦45cmの机の半分、横90cm縦45cm)で問題ないと思います。
またTRPG系は2日目(日曜日)に集中しがちなため、基本的には1日だけ、日曜日に参加するので問題ないでしょう。

執筆

ルール・データ作成と原稿執筆があります。
ここが一番長く、人によっては楽しく、人によって(もしくは時として)辛いところでしょう。

ルール・データ作成

4月から5月にかけて、陰陽術や妖術のデータなどを作成・整備しました。5月下旬からテストプレイを開始しました。
かなりテストプレイで修正した箇所が多いので、早めのテストプレイの大事さに気がつきました。もっと早く始めておけるとよかったですね。

モチベ維持の観点からも、 テストプレイはおすすめ です。
今回はシナリオ執筆をお願いしている2人と実施しました。

主なデータ(陰陽術や妖術)は8月末に完成しました。当初の予定ではデータ完成が7月末となっているので1ヶ月の遅れです。
最終的に魔物データなどが完成したのは9月や10月になってしまいました。

シナリオ執筆依頼

6月頃に、8月末までということでシナリオ執筆を依頼しました。
9月下旬まではギリギリ待てるくらいの想定でしたが安全なタイミングで出していただけてとても助かりました。
本当はここまでにデータを完成させておくべきでしたね……。

原稿執筆

シナリオを書きつつ、書いていただきつつ、データを修正しつつ、ワールドパートなどを執筆しつつの時間です。
予めウェブサイトに書いていた部分が多かったものの、改めて読み直すと修正箇所が多く、それなりの時間とかなりの精神力を消費しました。

そしてかなりを後述の編集作業と共に行いました。

告知その1

7月〜8月にかけて、シナノシマに関する情報を小出しにしていきました。
この時期の告知はそれほど効果がなかったかもしれません。

編集

編集とはすなわち原稿を印刷所に送る形式にする行為です。
今回はソード・ワールド2.5のサプリメントのような感じにしようと考え、そのようなデザインになるように編集をしました。

この時点で印刷はソード・ワールド2.5のサプリメントのようにB5サイズにするつもりだったのですが、設定をA4で始めてしまうという大きなミスをしています。
修正がかなり大変だったので、気をつけてください。印刷サイズを決めてからやりましょう。

印刷所によってはテンプレートがあるのでそれを使いましょう。

使ったソフト

使ったソフトはAdobe社が販売しているAdobe Indesign(インデザ)とAdobe Illustrator(イラレ)です。
もともとイラレはまぁまぁ使えたのですが、インデザはほとんど初心者でした。

そこで、4月に練習でシナリオ「ウォフト=ルーバの研究所跡」を一本編集し、PDFを作成してBoothで頒布しました。この経験がかなり活きました。
いきなり本番編集にならないようにするの、とってもおすすめです。とはいえ、全てがスムーズにいったわけではなく、勉強不足もありました。

なお、使用するソフトについては WordやGoogleドキュメント でもいいと思います。Googleドキュメントは 無料 ですし。
Adobeは慣れるまで使いにくいし、高いです。でもAdobeは慣れたら快感です。商業出版と同じようになっていくのはなんかすごくモチベーションになります。個人的にはおすすめです。

表紙

表紙についてはもAdobe Illustrator(イラレ)やAdobe Photoshop(フォトショ)を用いて自ら作成しました。
背景画像は画像生成AIサービスMidjourneyやAdobe Fireflyを使用しています。

画像生成AIサービスについては同人誌内にいろいろ書いていますし、無料公開部分に含まれていますので、そちらをご覧いただければと思います。
次作ではイラストレーターの方に依頼する予定です。

校正

執筆をしながら編集し、編集が終わったところから校正(誤字脱字の確認など)をしました。
パートナーにもめっちゃ手伝ってもらいました。

校正はとってもしんどいですし、それほどクオリティに直結しません。かなり頑張ったのに、印刷後、いくつものエラッタが見つかってしまいました。
難しいものです。妥協も大事です。

告知

頒布開始の1ヶ月前となる10月上旬頃から告知を本格化しました。
Twitterにて画像付きツイートを2日に1回程度、少しずつ画像と内容を変えながらツイートするようにしました。
また、メインの投稿を適宜引用するなどして、上手く広めることができたと思います。
かなり頑張っていろいろな画像を作成しました。

うるさいと感じた方がいらしたらごめんなさい。

テストプレイ

Twitterでメンバーを募集してテストプレイを行ったことで、認知を高めつつ、新たな視点でバグを探していただけました。
何より楽しかったです。

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そどわわわ!(挨拶)